【Strikinglyとペライチ 無料版比較】無料ランディングページ(LP)制作ツールを比較してみた
投稿日:2020.04.03
最終更新日:2020.04.04
最近は、無料でもデザイン性の高いWEBサイトやランディングページ(LP)を作れるツールが増えてきて、WEBでの情報発信やマーケティングが容易になりました。
中でもランディングページ(LP)は1ページで完結できるので、取り掛かりやすい施策だと思います。
そのLP制作ツールとして、日本では「ペライチ」というサービスが有名で人気ですよね。
その一方、海外から上陸したサービスで「Strikingly(ストライキングリー)」というWEBサービスがあります。
最近はStrikinglyがイイ感じに思えて、ペライチからシフトを始めています。
それぞれに良い点・悪い点もありどっちを採用するかを迷うケースもあります。
今回は、色々な項目で両者を比較してみます。
尚、本記事はそれぞれの無料版の機能だけを比較しています。
有料版はまた比較の視点が異なる場合があるので、無料で使う場合の比較として読んでくださいね。
結論
まずは結論から言ってしまうと、総合的にはStrikinglyの方が優れています。
もちろん、それぞれの比較ポイントによってはペライチの方が優れる点もあります。
自分のこだわるポイントをどこに置くかによって使い分けるのがベストですね。
また、Strikinglyには致命的な欠点がありますので、しっかり最後まで読んでみてください。
それでは、具体的な比較をしてみましょう。
比較表
以下に、機能ごとの比較を表にしました。見ていただいたとおり、ペライチよりもStrikinglyの方ができることは圧倒的に多いです。
分類 | 項目 | ペライチ | Strikingly |
---|---|---|---|
基本 | 日本語対応 | ◯ | △ |
商用利用 | ◯ | ◯ | |
広告削除 | ✕ | ✕ | |
独自ドメイン | ✕ | ✕ | |
公開サイト数 | △1 | ◯無制限 | |
制作可能サイト数 | ◯無制限 | ◯無制限 | |
帯域幅 | ◯無制限 | ✕(5GB) | |
制作機能 | 無料画像 | ◯ | ◯ |
テンプレート種類 | ◯ | ◯ | |
操作性 | ◯ | △ | |
自由なHTML挿入 | ✕ | ✕ | |
デザイン性 | △ | ◯ | |
アプリで制作 | ✕ | ◯ | |
レスポンシブ(スマホ対応) | ◯ | ◯ | |
SEO | SEO性能 | ◯ | △ |
ページスピード | ✕ | ◯ | |
meta設定 | ◯ | ◯ | |
OGP設定 | ✕ | ◯ | |
HEADタグ内自由編集 | ✕ | ✕ | |
LazyLoad | ✕ | ◯ | |
アクセス分析 | アナリティクス | ◯ | ◯ |
サーチコンソール | ◯ | ◯ | |
ヒートマップインストール | ◯ | ✕ | |
フォーム | 問い合わせフォーム | ✕ | ◯ |
フォーム完了画面 | ✕ | ✕ | |
EC | EC機能 | ✕ | ◯(1商品のみ) |
集客 | ブログ | ✕ | ◯ |
会員管理 | メルマガ機能 | ✕ | ◯ |
会員登録 | ◯ | ◯ |
ペライチの特徴
良いところ(メリット)
日本語が完璧
ペライチは日本発のサービスですので、もちろん管理画面から基本のテンプレートまですべて日本語に完全対応しています。
その安心感はたしかにあります。
Strikinglyは、基本的には日本語化がされていますが、エラーメッセージなど一部で英語のメッセージが表示され戸惑うことも少々。
視覚的にわかりやすい
両者とも非常にわかりやすいUIではありますが、「より感覚的な操作ができる」という点ではペライチが少しだけ上回っているように感じます。
ここは個人差がある部分だと思いますし、Strikinglyも十分わかりやすい点は補足しておきます。
帯域制限がない
帯域制限というのは、作ったLPをユーザが閲覧するときに転送されるデータの大きさに制限があるということです。
スマホSIMで言う、「ギガが減る」 というようなイメージで良いかと思います。
ペライチは、基本的にその制限がありませんので、ページのアクセスが増えた場合でも制限なく閲覧できますので安心です。
イマイチなところ(デメリット)
デザインが全体的に野暮ったい
LPはわかりやすく、派手な表示が効果的なので文字が大きくなったり、インパクトが重要になる面があります。
おそらくそれを意識して、文字の大きさとかを設定してあるのでしょうが、それを考慮してもペライチで作ったページはお世辞にもスタイリッシュさが足りないと感じます。
一般的なサービスであればデザイン性は問題にはなりませんが、おしゃれなカフェや女性向けのLPなどでは、デザインも一つのLPの成果を分ける要因となります。
その点で、業種によってはペライチのデメリットとなると思います。
無料でできる限界点が低い
有料版へ誘導させるために、無料版には数々の機能的制限がある点はペライチもStrikinglyも共通です。
ですが無料でできる範囲つまり限界点という意味では、ペライチは限界点が来るのが早い。
例えばコンタクトフォームが有料だったり、ECの機能が有料だったり、という部分で少し凝ったことをしようとおもったときに「これは有料かぁ・・・」と思う率は高いと思います。
その点ではStrikinglyは無料でここまで良いの!?と思うことが多いですね。
Strikinglyの特徴
良いところ(メリット)
デザイン性が良い
Strikinglyは、デザイン性が良いです。
正直作るときのテンションが上がります。テンションは結構重要です。
文字の大きさや要素の配置・余白など、全体のまとめ方がStrikinglyはキレイと感じます。
特に女性向けや高級感を演出する場合にはデザインは重要な要素です。
ブログ機能で集客力も付加できる
Strikinglyはブログ機能を付加できます。
つまり、1ページ完結というLPの概念を少し拡張することが可能です。
サイトに厚みをもたせることで、さまざまなキーワードでの集客に繋げられますし、パーソナルを伝えることで親しみを感じてもらうこともできます。
LPにブログを付けることが良いか悪いかは別として、できることが多いことは素直にプラスですね。
何ページでも公開できる
ペライチは1サイトしか公開できませんが、Strikinglyは何サイトでも同時に公開できます。
LPはターゲットが違うごとに量産していくことが多いので、1つのアカウントで複数のサイトを運営できるのは非常に大きいメリットです。
ただし、1つのサイトには1ページしか設置できません。
ECにも対応
これ結構すごいことです。
ECって、カートだけじゃなくて決済や送料計算などシステム的に大変なはずですが、無料で使えます。
1商品しか売れないという大いなる制限はありますが、1商品内にカラー・サイズなどのバリエーションをもたせることができ、それぞれの価格も変化させられるので結構フレキシブルなカートだと思います。
単品通販にピッタリな仕組みですね。
複数商品を扱う場合は、BASEなどの無料カートへのリンクなどで対応してください。
CRM機能がある
メルマガ(ニュースレター)のリストを集めたり、当然そのリストに対してメルマガの一斉配信などができます。
見込み客のリストを集め、そこにメールでアプローチをするのはWEBマーケティングの常套手段ですので、あって困る機能ではありません。
アプリでスマホでも編集可能
すごい時代です。公式アプリを使えば、スマホでお手軽に編集が可能です。
打ち合わせをしながら即修正・公開ができるというのは、WEBマーケティングで重要なスピード感の部分でも大いなるメリットでしょう。
イマイチなところ(デメリット)
[重要]帯域制限がきつい
Strikinglyは1ヶ月で5GBという帯域制限があります。
5GBがどれくらいかといえば、LPのサイズが10MBと仮定すれば、1ヶ月で500PV(ページビュー)が限度となります。1日だと16−17PVが限度ということで、かなり限界点が低いです。
5GBを超えても表示はされるようですが、アラートも表示されるようです。未確認ですのでそれがどの程度影響するかはわかっていません。
とにかく、不要な画像はページの転送量を増やす要因になるので多用しないほうが良いでしょう。
ただし、Strikingly側で、アップロードした画像は強い圧縮が掛かりますので、少しでも転送量を減らす努力はサーバ側で施されており、その点は優れています。
SEOが少し不安
Strikinglyはサブドメイン型のサービスとなります。一方、ペライチはサブディレクトリ型になります。
どう違いがあるかといえば、SEOにおけるドメインパワーの点です。
サブディレクトリは、コンテンツの増加がドメイン自体のパワーを増強させると言われます。
ペライチには恐ろしい数のLPが存在しており、すべてがペライチ自体のドメインパワーに寄与していると言えるでしょう。
結果、検索評価にゲタを履かせてくれています。
それは大いなるメリットです。
一方、Strikinglyのサブドメイン形式は、サイトごとが新しいドメインという扱いになるため、自分のサイトだけのコンテンツでドメインパワーやSEO評価を得ていく必要があります。
ケース別の選び方
これまで両者のサービスのメリット・デメリットを見てきましたが、具体的にどういう場合にどちらのサービスを利用するべきかという視点でまとめてみます。
手軽に作りたいならペライチ
UIのわかりやすさ、日本語完全対応などの面で、手軽にLPを作りたい場合はペライチに軍配が上がります。
メルマガとかリスト集めならStrikingly
Strikinglyのリスト収集機能を活かした顧客へのアプローチや、顧客とのつながりを重視するならStrikinglyが良いでしょう。
デザイン性の差で、「おしゃれ」「洗練された」「高級感」というキーワードに惹かれるならStrikinglyを選ぶべきです。
何ページも量産したいならStrikingly
ターゲットやキーワードごとにページを量産したい と思ったら、無限に公開できるStrikinglyを選びましょう。
基本的なSEO能力ならペライチ
LP自体を検索集客させたいと思うなら、ペライチの方を選んだほうが幸せです。
物を販売したいならStrikingly
EC機能も包括したLPにしたいならStrikingly一択です。
広告を掛けて集客をしたいならペライチ
広告で沢山の集客を見込むなら、帯域制限の無いペライチを選んだほうが良いでしょう。
ですが、広告を掛ける位の本気度なら、どちらにせよ有料版に移行すべきかもしれません。
まとめ
予想以上に長い記事になってしまいました。
両者とも非常に優れたWEBサービスではありますが、微妙に無料でできることに開きがあります。
もちろんこれらは有料版にシフトさせたいという思いがあり、無料版を提供しているので仕方ありません。
ユーザーとしては、とりあえず最初は無料版で使ってみたいと思うのが普通ですので、まずはこの記事を参考に、どちらが良いかを判断してどんどん試してもらえると嬉しいです。