GoogleのBERTアップデートに対するSEOは?
投稿日:2020.01.29
最終更新日:2020.01.29
今のgoogleの順位決定ロジックは非常に高度化しています。
2019年に行われた最大規模のロジック変更に、BERTアップデートというものがあります。
これにより、私たちのようなサイト運営者がどのような対策が必要になるのでしょうか?というテーマで書いてみたいと思います。
BERTアップデートとは?
まず、BERTアップデートとは何かを簡単に説明します。
技術的な詳細説明は他の専門サイトに任せるとして、簡単に言えば「従来の単語ベースでの評価ではなく、文脈を理解した評価に変わった」ということになります。
例)ラーメン以外の飲食店を探す場合
で考えてみましょう。
ユーザが「ラーメン以外 ◯市」という検索キーワードを検索したとします。
従来は、「ラーメン」「以外」「◯市」という3つのワードに分解され、googleがページ順位を決定していました。
ここで重要なのは「以外」という言葉です。つまりユーザは定食屋であったりイタ飯、そばなど大部分の飲食ジャンルを許容しているのですが、従来だと「ラーメン」というキーワードにも関連性を求めてしまうのです。
すると、結果として「ラーメン◯◯」などのラーメン店が検索上位に表示することもありました。
もちろん、「ラーメン以外の飲食店ベスト10」などというページがあれば、それは今までも上位表示はされてきていたのは当然です。
それが、BERTアップデートにより、「ラーメンじゃないものを探しているんだな。じゃぁ評価の高い飲食店からラーメン店は省いて検索結果に表示しよう」という判断を正確にできるようになります。
これは私たちから見れば当然の思考ですが、機械(googleのAIシステム)の思考としてみれば革命的です。
各ページの内容をちゃんと判断し、「このページはラーメンじゃないんだな」という事をちゃんと認識しないと実現はできません。
このように、キーワード単位ではなく、文脈を読み取れるようになったという変化がBERTアップデートなのです。
日本への影響
Googleのロジックの変更(=コアアップデート)については、英語圏を皮切りに行われることが多く、今回のアップデートも2019年10月に英語での対応が発表されました。
それが、12月に日本語を含む70言語に対応したと発表されたため、日本もこのアップデートの影響を受けている状況です。
幸いというべきか、12月以降も私が関与するサイトでは大きな変化(特にマイナス変化)を受けてはおりません。
しかし、今後の継続アップデートの可能性もあり、長期的に見れば変化の影響は出てくるものと思われます。
BERTアップデートへの対応方法
現時点で、BERTアップデートに対して私たちが行うべき施策はありません。
Google側が私たちのサイト・ページが伝えたいことをより正確に知ることができるようになったという変化だからです。
誤解なくページの内容が評価されるようになったことで、今まで不当な評価を受けていたサイトの評価が好転する場合すらあると思っております。
ですので、やるべきことは特になく、今まで通りページごとのテーマについて詳細を書いていけばよいのです。
Googleの基本理念
これをご覧の方も聞いたことはあるかもしれませんが、検索エンジンの進化は、全てGoogleの基本理念を体現することを目的として行われています。
「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。」
という理念です。徹底的なユーザファーストという意味ですね。
検索エンジンに対しても、より検索の意図に沿った最適なページをリスト化して、検索順位で上位に表示させ、解決させていく。
それを実現することで検索エンジンの利用率も上がり、ユーザが増加する。
ユーザが集まれば、そこへの広告掲載も価値が上がる。
という純粋な考え方に基づいています。
そのためのSEOテクニックや小手先の対策をすべて排除し、本当に役に立つサイトだけ上位表示するという考え方を優先させることから、今後も私たちが「やれH1タグ」や「やれaltタグ」や「やれ構造化マークアップ」・・・などと言った小手先の施策を無意味なものに変えていくことでしょう。
私たちは、ただ純粋に読者・利用者に役に立つという観点でwebサイトを運営していけば、googleの理念に適合していくということですね。
まとめ
今回はBERTアップデートについて簡単な説明をしました。
現時点でやるべきことは無いと考えますが、従来どおりのSEO対策を止めても良いとまでは言えません。
より検索エンジンにページの内容を知ってもらうためには、タイトルタグをはじめ、H1タグなど重要なタグへのキーワード埋め込みは必要と考えます。
まずは、ページの本文をより魅力的なものにするという点では全く変わりませんので、各web運営者はより役立つコンテンツの掲載に努めてください。