ブログはフリーブログと独自ドメインはどちらが良いか
投稿日:2020.01.10
最終更新日:2020.01.10
企業がブログ運営をすることは、もはや当たり前になってきました。
大抵、アメーバブログやlivedoorブログなど無料サービスから始めて、気づいたら記事数が100・200と増えていきます。
そうすると、「あれ、これってこのまま無料ブログでやるべきなのかな?」と思う時が来ます。
実際、ブログは自社のサイト・ドメインの中で書いたほうが良いのでしょうか?それともアメーバブログなど外部のブログで良いのでしょうか?
今回はそんなテーマで書いてみます。
ブログはできるだけ同じドメインが良い
まず結論です。
自社サイトで独自ドメインを持っている場合は、独自ドメインでブログを書きましょう。
ただし社長の趣味や日々の日記など、ビジネスにあまりにも関係の無い内容は別ブログで書くのをおすすめします。
理由を詳しく説明していきますね。
理由1 SEOの観点
まずブログ自体が検索エンジン対策(SEO)として有効だという点が、独自ドメインで運営すべき理由になります。
B2Bのビジネスであれ、B2Cのビジネスであれ、ブログは自社の製品やサービスの良い部分を伝え、問い合わせや注文といった反応を得ることが目的であることは共通しています。
ブログはその構造上、検索エンジンにとって非常に理解しやすく、結果としてSEO効果が高いと言われます。
このSEOの効果は、WEBサイトの専門性が高ければ高いほど高くなります。
つまり、自社のビジネスについての説明が掲載されているWEBサイトと、そのビジネスの詳細や情報を断続的に追記していくブログコンテンツとは非常に相性がよく、シナジー効果を産み出すからです。
1+1=3 みたいなイメージですね。
これを別のドメイン、更にはフリーのブログを使っていると、その専門性は分散され、せっかくの投稿の労力の100%が活かされません。
さらに言えば、アメーバブログやlivedoorブログなどの評価を上げることに自分の労力が割かれることになってしまうのです。
これはもったいないですね。
理由2 サービスの継続性
次に、外部のブログサービスの継続性の問題があります。
割と最近の話題だと、Yahoo!ブログというフリーのブログサービスがサービス終了するということがありました。
ブログの黎明期から使われていたブログですので、かなり沢山のユーザがサイトを閉じる事になったと想像できますよね。
このように、フリーで使える以上は、それぞれのブログサービスの規約や運営ルールに従う必要があります。
規約に従っていないなどの理由で、ブログのアカウントが停止や削除を受けてしまうという例も後を絶ちません。
サービスの運営会社はマンションの大家で、それぞれのブログは店子または入居者というわけです。
ペット禁止のマンションでペットを飼っていれば退店させられるし、マンションの取り壊しが決まれば追い出されるのです。
フリーのブログは常にこんなリスクがつきまといます。
その点、自社のドメインで運営すれば、禁止事項も急な閉鎖の可能性も無く、安心して自由なメッセージや情報を発信することができます。
理由3 他社の広告が入ってしまうことがある
次は致命的です。
他社のブログサービスは、無料で使える代わりに広告枠が自動で挿入され、自分の意図しない広告が表示されることがあります。
当然ですよね、無料で使わせるのでその分のサーバースペースや維持費がかかっているので。
その広告を表示されたりクリックされることで、かかる経費を回収しているのです。
一番最悪なパターンは、自社のビジネスのライバルの広告が表示されることも多々あるということです。
ブログに表示されるバナー広告やテキスト広告は、ディスプレイ広告という種類に該当し、閲覧者の趣味・嗜好に合わせた「属性ターゲティング」というロジックや、そのブログに書かれている内容に合わせた「コンテンツターゲティング」というロジックが適用されます。
例えば、「キャンプ用品」を売っている会社が、キャンプ用品についてのブログを運営していれば、自動でキャンプを好む20−30代男性向けの広告が表示されたり、ズバリそのまま他社のキャンプ用品ショップの広告が表示されることもあるのです。
これって悲しいですよね。
自社のECショップへ集客したくてブログやってるのに、結局他社の集客に役立ってしまう。敵に塩を送る、という状態です。
これだけは避けたいでしょう。
そういうリスクは自社サイトでブログを運営する限りは100%ありません。
広告枠を表示する必要すらないのですから、表示されるはずはないですよね。
別ドメインで運営したほうが良い場合
ここまで、自社ドメインでブログを運営した方がいい理由を書いてきましたが、例外的に別ドメインで運営したほうが良いことがあります。
ケース1 第3者の視点で運営したい場合
それは、第3者の視点でブログを運営したい場合です。
ECで考えてみるとわかりやすいのですが、自社の商品を「イイよイイよ、めっちゃイイよ」とガンガンアピールしても、見る人は「オーバーじゃないの?」「ホントかしら?」と疑いの目を持たれることがあります。
そりゃ自社の商品だから良いって言うよね〜、って具合に。
それを回避する方法として、第3者の立場になりきりブログ運営する場合があります。
思い出してください。Amazonで商品ページを見た時、商品の説明文よりも他人のレビューの方が参考になりますよね?
つまり人は第3者の後ろ盾やおすすめがあると安心感を得るということです。
自社の商品を自社で褒めるのではなく、別人格としてブログを運営する(=別ドメインで運営をする)ことで、より自社商品の良さを知ってもらうことに繋がることがあるのです。
これを人は「ステマ(ステルス・マーケティング)」と揶揄するかもしれません。
私も、明らかな嘘や他社を貶めるようなやり方はおすすめしておりません。
ですが、自社サイトでは他社の商品名を出しての比較はマナー上しにくいので、第3者としての立ち位置を利用してライバル商品との比較をする結果、自社商品を一番優れているものという紹介をする場合もあります。
色んな意味で『ギリギリ』の手法ですが、非常に有効です。
ケース2 すでに高い集客効果を持っている場合
フリーのブログですでに数百や千以上の記事が存在する場合、相当の集客効果やブランディング効果を持っている可能性があります。
その場合、ブログを引っ越しすることは、検索エンジンの評価を下げるまたは失うリスクを伴います。
上手く移行すればこのリスクは下げられますが、100%リスク回避するということは難しいです。
この場合は、そのブログサービスが閉鎖するまで覚悟を決めて付き合い続けるか、途中から独自ドメインに軸足を移していくといったシビアな判断が必要となります。
独自ドメインで運営するリスク
また、独自ドメインで運営するリスクも若干あります。
それは、自分自身の発言に後々まで縛られてしまうというリスクです。
例えば、自社の商品を「価格だけで比較しないでください。品質で勝負します」というような方向性でアピールをしてきた会社があるとします。
色々な方針転換があり、価格訴求型の商品を市場に出す場合、「価格やコスパなら負けません」などと言いづらいですよね。
もちろんこれは、別ドメインでブログを運営しても同じではあるのですが、独自ドメインであればより一貫性が失われる結果となるでしょう。
過去の発信内容と矛盾や整合性の問題が出てしまうケースは若干のリスクといえるでしょう。
まとめ
ブログのドメインをどうするかという内容で長々と書いてきましたが、結論としては「ブログは自社ドメイン・自社サイト内で運営すべき」と言えます。
まだブログを始めて間もなかったり、大きな集客効果を持っていない場合は、すぐにでもフリーブログを削除し、自社ドメイン内のブログに記事を引っ越してください。
ブログは長期的に企業の大きな資産になります。
資産価値を最大限にするためにも、この記事を参考にしてブログの運営方針を決めていただければ嬉しいです。